●7割が収入減 療養病床ある病院
病状が安定している高齢者が長期入院する療養病床に関する新たな診療報酬が実施されたことに伴い、「療養病床がある病院の7割が収入減となっている」ことが日本病院会の調査で分かりました。
それによると「経営が成り立たない療養病床が閉鎖され、行き場を失うお年寄りが続出するおそれがある」としています。
今年7月の病院収入の昨年同期との比較をみると、療養病床のうち医療保険から支払われる病床をもつ病院の68.5%で収入が減っており、約2割は20%以上の減収だったことがわかります。
診療報酬改定では、患者を医療の必要度で三つに区分して、病状が重い人の入院料を引き上げる一方、病状が軽い人の入院料は大幅に引き下げました。
このため、「病状の軽い人の割合が多い療養病床を持つ病院」が収入減となったとみられます。
●診療報酬の改定で大幅な減収
今回で廃止される項目を総合的に考えると、「300床クラスの一般急性期病院の減収は月間1千万円から3千万円の減額になる」と予想されるとの試算があります。
経営的には大きな打撃を受けることになりますので、うまく対応が必要。赤字に転落することがないよう細心の注意が必要です。 |