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■■■■■■■■■■ 病院広報ニュース■■■■■■■■■■
2006.11.13発行
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http://www.byoin-koho.com
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「病院広報ニュース」は病院広報研究所が発行するメールマガジンです。
お知らせしたい情報・ためになる情報があったとき、病院広報研究所のホームページを更新したときなど、いち早くお知らせするために迅速に発信します。(当面は月2回以上を目標にしています)
●日本医師会が緊急調査(後発医薬品)
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│ 後発医薬品の使用で、半数以上が品質や効果に疑問! │
│ (日本医師会 2006年9月12日) │
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資料は ジェネリック医薬品に関する緊急調査 20060912_1.pdf
詳細は http://www.med.or.jp/
前回の「病院広報ニュース060930」で、後発医薬品に関する公正取引委員会の調査を紹介しましたが、今回は日本医師会のアンケート結果です。
日本医師会では、同ホームページを通じて、後発医薬品(ジェネリック医薬品)に関する緊急調査報告を行いましたが(平成18年5月26日〜7月31日)その調査によりますとーーー
「後発医薬品の品質についての問い」に、“53.8%が問題あり”と答えました。問題なしは46.2%となっていますので、評価は分かれるものの、品質に不安を感じていることがわかります。
日本医師会によると、「特にゴミの混入,製剤の崩壊など」が指摘されているようです。
続いて「効果に対する問い」では,“問題あり”と答えた人が68,8%にのぼり、問題なし(31.2%)と答えた人を大きく引き離しています
また「副作用についての問い」では、問題ありが44.8%。問題なしが55.2%と、問題なしがやや優位を保っています。
「安定供給」については、問題あり68.5%。問題なしの31.5%を大きく上回っています。供給体制に不安を感じているのとがわかります。
「医薬品の情報提供」に関しても、問題ありが81.9%で、問題なしの18.1
%を大きく上回っています。
公正取引委員会の調査でも、メーカの医療機関への情報提供の不備が指摘されていますが、日本医師会での調査でも数字こそ違え、同じ傾向性が見られます。
なお関連ニュースとして
○「後発医薬品は劣る」先発メーカー、独禁法違反のおそれ(朝日10.12)
http://www.asahi.com/health/news/TKY200610110116.html
○ジェネリック医薬品、普及進まず 厚労省が聞き取りへ(朝日10.23)
http://www.asahi.com/health/news/TKY200610230260.html
■ “4万人もの患者が介護難民に”と日医がアンケート結果を公表
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アンケート結果 概要20061025_1.pdf 詳細20061025_2.pdf
詳細は http://www.med.or.jp/
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│日本医師会は25日の中央社会保険医療協議会で、療養病床のある病│
│院、診療所を対象としたアンケート結果を公表。それによると「医療│
│の必要性が低い患者さんのうち6割は退院可能だが、7割の人は受け│
│け入れ先のない人で、4万人もの患者さんが介護難民になる可能性が│
│ある」とされています。 │
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日本医師会によると、2006年7月現在の医療療養病床の届出のある6186医療機関(病院4130、有床診療所2047)に郵送によるアンケートを実施。
そのうち病院1884、有床診療所986の、計2870カ所の施設から回答を得ました(有効回答率 約46.4%)。
それによりますと、医療区分1の患者さんのうち、30.9%が「病状が不安定で退院の見込みがない」と判断され、そのうちの約7割が医学的な管理や処置が必要となっています。(管理が必要:57.2%、処置が必要:11.2%)
病状が不安定な3割の患者さんのうち、7割の患者さんが何らかの処置や管理が必要となりますから、30%×70%=21%で、約2割の患者さんが医療の必要性があるということになります。
さらに別の観点(患者さんの処置内容)から分析してみると、喀痰吸引11.3%、胃瘻の管理10.5%、経鼻経管栄養8.8%・・・となっており、喀痰吸引と胃瘻の管理が同時に行われることがないことからも、少なくとも約2割の患者さんに処置が行われていることがわかります。
また、病状面から退院が可能な約6割の患者さんのうち、在宅での受け入れが困難な患者さんが約7割、施設の入居待ちの患者さんが2割となっており、約4割の患者さんの行き先が決まらないことにもなると指摘しています。
それに対し、厚生労働省は以下のように反論しています。
詳細は http://www.mhlw.go.jp/kaiken/jikan/2006/10/k1026.html
中医協で出た資料は、(1)平成16年9月から10月、日本医師会の調査は平成18年6月で調査の時期が違うこと、(2)10%の減収を強調しているが、救急や小児、産科、在宅医療などを手厚くしたことへの影響を考慮していないこと、(3)他施設への移行プロセスへの配慮を過小評価していることなどを挙げて反論しました。
また、中医協でも、療養病床の診療報酬引き下げの影響について医療機関へのアンケートを実施することを決めたので、それをも守りたいとしている。
なお関連ニュースとして
○介護難民4万人? 日医調査、中医協で論争に(朝日10月26日)
http://www.asahi.com/health/news/TKY200610260253.html |