“入院から在宅へ”という方針のもと新設された新制度。24時間対応で医師や看護師が往診に応じてくれる診療所のこと。

 高齢者の施設は、高齢者が入所する“老人ホーム”や、病状が安定していて入院する必要はないが帰宅するには機能訓練等が必要な高齢者が入る“老健施設”、そして治療が必要な高齢者が入院する“療養型病院”があるが、“入院から在宅へ”の大方針の元、このたび大きな制度改革が行われた。(もちろん、老人医療費の急激な増大が背景にあるが・・・)

 その一つが上記の“在宅療養支援診療所”である。その他、社会的入院が指摘されている“療養型病院”のベッド数を縮小したり、“療養型病院”の他施設への転換を容易にするための施策など、“入院から在宅へ”の流れを促進する内容となっている。

 在宅で過ごすにしても、施設に居住するにしても、高齢者ということを考えれば、いつ医療ケアが必要になるのかわからないと言える。高血圧や糖尿病等の慢性疾患をもつ人も多く、また身体機能や免疫力が低下しているため、骨折や、インフルエンザ等にも目を配らなければならない。

 そう考えると、今後の老人ホームは、「在宅療養支援診療所」の併設や連携がより大切になってくるように思われる。